フルコースをおすそわけ

打楽器奏者・中村めぐみの毎日、ちょっとおすそわけしてます。

嬉しかったこと

朝の記事で書いていませんでしたが、昨日の打楽器フェスティバルでは、とっても嬉しい出来事がありました。

 

その話に入る前に、少し経緯を話す必要があります。

ちょっと長いですが、私の記憶に残すためにも、書いておこうと思います。

 

 

私は、6年前の5月、同志社女子大の特別専修課程を終えてすぐから、今現在まで【さきらジュニアオーケストラ・アカデミー】に、講師として指導に携わらせていただいています。

 

ちょうどその春に、小学4年生の女の子と、2年生の男の子が、初心者打楽器クラスに入校したことがきっかけで、声をかけていただきました。

 

講師は、私と、打楽器奏者の大先輩との2人体制で交代で行かせていただくことになりました。

私は、演奏も指導も今よりもっともっと経験もなく、本当に文字通り、毎回手探りで、もう1人の講師の先輩とたくさん相談し、アドバイスをいただきながらのレッスンでした。

彼ら2人にバチの持ち方や立ち方を教えたり、小学生にわかる言葉で合奏や楽器の練習をしていく中で、たくさんの発見と反省とを繰り返し、それは内容は少しずつ変わっても、今もずっと続いています。

 

2人のうち、女の子の方は小4〜小6までアカデミーに在籍しました。

バチを持ちはじめて3年の間に、定期演奏会では堂々とティンパニを演奏し、ピアノ伴奏付きのスネアドラムソロもやりました。

とてもしっかりしていて、負けず嫌いで、、それ故に、上手くできなかった時の悔しさは人一倍感じているようでした。

そんな、私にとって、初めて継続して、打楽器を教えた(手ほどきした)生徒さんでした。

 

彼女が中学にあがって、アカデミーからいなくなってからは、全く会う機会もなくなり、どう過ごしているのかも知らないまま、まる3年がたちました。

 

(ここから、昨日の話!)

 

打楽器フェスティバルのコンサートの休憩時間に、一人の女の子から声をかけられました。

「めぐみ先生、覚えてますか?」という第一声

 

きっともう、皆さん御察しだと思いますが、彼女が、あのアカデミーの女の子だったのです!

もう高校1年生になっていました。

 

なんと昨日のコンサートで、「昨年度アンサンブルコンテストの全国大会出場校」のメンバーとして、演奏を聴いたところだったのです。

 

プログラムには別の子の名前が書かれていたようで、全くそのつもりで聴いていなかった私は、「え、もしかして…◯◯ちゃん??」…となる事もなく!笑(ごめんなさい!)、「?????」となっていました。

 

顔を見ても、一瞬ではわからないほど成長していて、中学生の3年間で、こんなに変わるのか!と驚きました。

でも、よく見たら、しっかりした目元、表情、話し方も笑い方も、間違いなく彼女でした。

 

本当に本当に嬉しかった!!

 

打楽器を続けていて、全国大会に行けるほど、チームメイトと頑張っていて。

なにより、彼女が、音楽をしていてとても充実していて堪らないという感じだったのが、一番嬉しかった。

 

きっと、私に声をかけるのはとっても勇気がいった事と思います…

けれど、何年も(彼女がバチを持ってから6年)たった昨日、彼女が話しかけてくれて、蒔いたタネが静かに育っていたことを知れました。

自分も、打楽器を通して、音楽を好きな子を育てていけるのだ、何かを残すことができるのだという事が、はっきりと形になって目の前に現れてくれました。

 

教える歓びは、何年も後にやってくるんだなという事も、知ることができました。

昨日は何かしたわけじゃないけれど、6年ひとまとめで、大きな経験をさせてもらったような気分でした。

 

教えるという経験をさせていただいていること

そして、ここまで音楽を続けてくれていた彼女に、「ありがとうございます」